Somewhere over the mind

日本在住13年〜2歳差姉弟の育児生活を少しずつ記録中〜

命について

オルファースさんの「森のおひめさま」と言う絵本を読んでた時のこと。

 

最後のページにオルファースさんの紹介があって、「これは100年以上前に描かれた絵本だよ〜すごいよね〜」とモノクロの写真に写ってるオルファースさんの美しい横顔を眺めながらユーちゃんに話した。

 

「へ〜じゃこの人はもう死んだ?」とユーちゃんが聞くと、「そうね…残念ながら、オルファースさんは34歳で病気で亡くなったのよ…とっても若かったわ…」と。

「へ〜⁈34歳で⁈若すぎ‼︎」とユーちゃんが相当ビックリした顔。

「そうか…ユーはいつしむんやろう?…」と急にこの子からこぼした一言。

 

そうか、5歳ぐらいになると死についで考え出すとはこう言うことだねー。

母としては聞かれたくない質問だけど、子供は考えてるよね…

また「死ぬ」と言う言葉は耳にしたことがないから、「死んだ」との言葉から基本形は「しむ」だと思ってるんだねー。

 

「ユーは大きくなって、ママになって、おばあちゃんになって…そして…しむのかな?」とユーちゃんが続けて聞いた。

「そうだね…それは一番理想的…だね」

「りそうてきってなに?…」

話が長くなりそう。

 

実は少し前までにユーちゃんは「人は100歳になったらまた0歳になるよね?ユーも100歳になったらもう一回0歳になれる?」と全ての人が100歳まで生きていけると思ってた。

今は人がいつか死ぬことが分かったみたいね。

 

私自身も死についてちゃんと考えたことがなかった。親友のママ友が癌で急死したことを経験するまでにはね。

2年半前彼女は2人目の妊娠中に激痛に襲われたが、医師を含む誰もが妊娠による痛みだと思い込んでた。結局予定日の2ヶ月前に陣痛誘発剤を使って出産し、すぐにMRIを受けたところで末期癌だと初めてわかった。

その3週間後に天国へと旅立った。

今ではものすごく珍しい絨毛癌でした。

 

コロナと体調で半年会えなかったが、少し前まで毎日のようにメッセージを交わしてた親友なのに、突然いなくなったことに対してただただ現実だと思えない気持ちでいっぱいだった。

命ってこんなに簡単に奪われるもんだ…と、あの日初めて実感した。

 

「人は誰も自分いつ死ぬかが分からないのよ…」とユーちゃんに話した。

 

健康で平穏な一生を過ごしてほしいけど、そうとは限らないことがたくさんあるよねー。

子供が大きくなることも、平穏に人生の最後を迎えることも当たり前で簡単なことではない。だからこそ、今目の前にあるものの大切さを噛み締め、家族みんなが健康で生きてることだけに感謝すべきだと改めて思う今頃でした。

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天国へ行った彼女が以前描いたユーちゃん

イラストレーターとして仕事ができる夢を持ってた彼女の絵を見るといつも癒される。